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第30回日本が成長を続ける条件
投稿者: Webcrew_01 掲載日: 2010-5-17(828ヒット)

日本の人口と経済規模が縮小していく中で、労働力と雇用を確保するための有効な対策は、女性とシニア層を労働力として活用し、ベンチャー企業の育成を図ることですが、これは国の政策に頼らずとも、規制緩和によって、民間の努力で達成できることです。

まず、女性の活用についてですが、女性の読者に怒られそうですが、一部のお金持ちの方を除いて基本的に専業主婦という職業はない、と思って頂いた方が良いと思います。家事、子育てが大事であることに議論の余地はありませんが、これからの女性は結婚、出産後も働き続ける覚悟を持って頂いた方が良いと思います。

しかし、現実には待機児童の問題など、女性が安心して外で働ける環境が、いまの日本にはありません。そこで、例えば、従業員1,000名以上の企業には保育所の設置を義務付ける、保育所設置の規制を緩和する、子育て夫婦の最長労働時間を制限するなど、国の制度を変えるだけで、女性が出産後も働きやすい環境を整えることが可能となります。できれば移民政策で日本語研修を受けた外国人家政婦に住み込みで働いてもらう制度もあると良いと思います。

次に、シニア層の活用についてですが、これは実際にもう動き始めていますが、登録者が全て60歳以上の人材派遣会社ができたり、シニア専門家をアジアの工場の生産ラインへ派遣する仕組みが始動しています。語学のハンディがなければ、もっと多くのシニア層が、文化的にも近いアジアの現場で活躍できるはずですので、第2の人生を海外で送るための準備を、早い段階から始めて頂くと良いと思います。日本を含むアジア全体を一つの市場と捉えて頂ければ、物価の安い海外での生活はそれほど苦にならないはずです。

最後に、ベンチャー企業の育成についてですが、これが最も難しい問題です。私も起業家のはしくれですが、香港にいたので短期間で事業を軌道に乗せることができましたが、日本にいたら恐らく様々な規制や慣習に阻まれて、同じビジネスモデルでは成功しなかったと思います。私も先日、上場企業の社長に銀行で販売している金融商品以外は信用しないと言われ、非常に嫌な思いをしましたが、特に企業の経営者層が大企業の商品やサービスしか利用しない傾向にあることが、日本でベンチャー企業が育たない一因だと思います。

こうした日本の慣習を変えることが難しいので、結局、誰もチャレンジしない社会になってしまっていると思います。日本ではたった一度、起業に失敗しただけで失敗者の烙印を押されますが、香港や中国では何度でも起業にチャレンジすることが可能です。狭い日本にとどまっているより、広い世界に出た方がチャンスが多いので、日本の企業である程度経験を積んだら、若者にどんどん海外へ出てきてもらいたいですね。

国策に頼らずとも、民間の自助努力とアイデア一つで、日本が経済成長を続けることは可能だと私は思います。民主党には是非とも「小さな政府」を目指して頂き、日本国民が楽しく安心して働けるための社会保障制度を維持・改革するための財源を確保することに集中して頂きたい、と私は思います。国家の主役は国民であり、政府ではありません。鳩山首相は名脇役が似合う、と言われたら合格点です。


香港在住ファイナンシャルアドバイザー
木津 英隆
Email: hidetaka.kitsu@gmail.com

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