昨年から始めたこのブログでは、日本の赤字国債、少子高齢化、企業年金制度の崩壊、長引く低金利&低成長環境など、日本が抱える様々な構造的問題を取り上げてきました。でも誤解しないで頂きたいのですが、私は決して日本という国の将来を悲観しているわけではありません。いままで国家や組織に依存してきた人達も、一人一人が仕事や人生に対する意識を変えることで、まだまだ日本は成長していける国だと思うのです。日経記事より、工業デザイナーの奥山清行氏の記事「日本人よ、自信を取り戻せ」を紹介させて頂きます。
イタリアといえばフェラーリにグッチ、プラダ。共通項は分かりますか?みな地方の中小企業だが、向いているのは世界ということ。首都ローマを経由してビジネスを考えたことは一度もない。その意味では、日本の地方にも可能性がある。ネタになる技術は豊富だし、職人さんも多い。(中略) 日本の中小企業は下請け専門の会社が多い。言われるがままにものをつくってきたから大企業経由のビジネスしか考えることができなくなっている。まず自分のブランドで製品を持つべきだ。そしてリスクを取り、イタリアみたいに世界に直接売り込みに行ったらどうだろう。(中略) これからは「ものづくり」ではなく、「ことづくり」の時代ではないか。(中略) 中国やインドの時代になった。特に中国は消費財の世界最大の生産拠点であり、市場だ。だが、気押される必要はない。日本は日本の道をもっと高い次元で実現すればいい。
自分ブランドを持つべきだ、「ものづくり」から「ことづくり」へ、日本には日本の道がある、この言葉に私も大きく勇気づけられました。私も独立起業を決めた時は、実績あるFAや代理店の下請け業者として働くことを当初、考えていました。その方が安定的な収入を得られる可能性は高かったのですが、自分自身が信じる資産運用コンサルティングの道とは違うと思ったので、思い切って自分ブランドの会社を立ち上げることにしたのです。私が作ったKenshin社の理念に共感してくれた多くの人達が、私を訪ねて香港まで来てくれました。香港へ来てくれた人達に、私が単なる商品説明しかしていなかったら、きっと誰も私から商品を買ってはくれなかったでしょう。私は商品を売ろうとしたのではなく、お客様が将来こうしたいと願う人生プランを考えるお手伝いをさせて頂きました。
日本には日本の道がある、でもそれは、国家や組織がレールを敷いてくれるのではなく、自分自身がバスを運転して、自分が行きたい目的地まで辿りつけるスキルが求められているのだと思います。いまの若い人達に必要なことは、レールの走り方を覚えるトレーニングではなく、バスの目的地を決めるためのコーチングが必要なのだと思います。私はマニュアルに沿ったトレーニングは苦手ですが、シナリオのないコーチングは大好きです。資産運用のコンサルティング業務も、トレーニングではなく、コーチングに近い仕事です。人生の目的を持てない人達に、まずはどんな些細なことでも良いので、目的を持って生きることをお薦めしています。それは、老後は海外に住みたい、子供を留学させたい、海外で働きたい、美味しいものを沢山食べたい、世界一周の旅がしたい、大きな目標から些細なことまでどんなことでも構いません。目標があれば、それを達成するために、自分のライフスタイルを変えることが可能になると思うのです。
私も日本に住んでいたときは、一介のサラリーマンにすぎませんでした。でも、海外で自分ができることをアピールしたい、世界中に沢山の友人がほしい、いつか世界中を旅して回りたい、というイメージを持って過ごしていたら、段々となりたい自分に近づいてきたような気がします。組織に依存することをやめて、自分ブランドを作り、「もの」ではなく「こと」を売り、自分にしかできない道を進もうと思った結果、気が付いたらレールを外れていて、自分の足でどこでも好きな所へ行けるようになった、それがいまの自分なのだと思います。私の生き方が、少しでも皆様の人生プラン形成の参考になれば、幸いです。
香港在住ファイナンシャルアドバイザー 木津 英隆 Email: hidetaka.kitsu@gmail.com
筆者ブログはこちら 香港FA木津英隆のマネーは巡る http://blog.explore.ne.jp/kitsu/

(シンセンスクエア)
|