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第23回不思議の国、ニホン
投稿者: Webcrew_01 掲載日: 2010-3-16(988ヒット)

日経に連載されている「経営揺るがす企業年金」問題ですが、私はこの問題は日本全体を揺るがす大問題になると思っています。それなのに、日本人全体の危機感が足りないと感じるのは、私だけでしょうか?何となく、対岸の火事と思っている方が多いような気がします。年金が減額されると、老後の生活にどのような影響があるのでしょうか?本日の日経記事から抜粋します。

08年3月に約2兆円の公的資金が注入され、事実上国の管理下に置かれたりそなホールディングス。(中略)減額幅は平均で13.1%、最大で21.8%に上る。(中略)旧大和銀行OBの勝呂誠司氏(68)は平均よりやや高い13.8%、年約30万円の減額を強いられた。老後の生活設計が狂い「妻ともども病気になったらと考えると不安」と話す。

悠々自適で楽しいはずの老後生活が、年金の減額と病気に怯える毎日になることは避けたいものです。しかしながら、現在の日本の低成長・低金利環境が続く限り、日本国内の資産がいま以上に増えることはあり得ません。日経の記者の方も、現在の日本の状況を危機的と捉えているようです。12月10日の日経記事「大磯小磯」をご参照ください。

政府財政が大赤字である。この分では、遠からず、国債残高が国内総生産の2倍に達してしまう。危機的である。一方、投資家の国債への拒絶反応は皆無に近い。(中略)他に妙味ある投資対象がなければ、国債への投資も理解できる。実際には、海外に投資すれば、国債よりもはるかに高い収益が得られてきた。(中略)不思議の国、日本である。この不思議をうまく説明するには、投資家が完全に縮こまっているからだと考えるしかない。



上記のグラフをご覧頂きたいのですが、過去20年間、外国の株式、債券、不動産価格は安定的に成長していますが、日本の株式、債券、不動産価格は横ばいかマイナス成長でしかありません。海外資産で運用する場合、短期的には価格が変動するリスクがありますが、中長期的で運用した場合、右肩上がりに成長していることがお分かり頂けると思います。今後とも人口増加と内需拡大が見込める中国・インドなどの新興国、それら新興国の経済成長によって需要が増えるエネルギー・穀物など商品関連ファンドに対して中長期的に投資することで、資産価値の増大を期待することができます。

一方、日本にとって最大の武器である1400兆円の個人金融資産は、企業の設備投資などのリスク資産に投資されることなく、銀行を経由して大量の国債が購入されています。日経の記者の方も言っていますが、銀行としての役割を放棄したのと同然の行為と言えます。それでも皆さんは、銀行にお金を預け続けますか?私は自分の銀行口座には、生活費程度のお金が入っていれば十分なので、あとはリスク資産で運用しています。香港人と投資の話をしていると、良く物価上昇率(インフレ)の話になります。現在の香港の物価上昇率は年利3.5%なので、それを上回る利率が出なければ、銀行にはお金を預けないそうです。こういう考え方もはっきりしていて良いと思いますし、香港人の投資に対する考え方の方が、世界の常識に近い、と私は思います。


香港在住ファイナンシャルアドバイザー
木津 英隆
Email: hidetaka.kitsu@gmail.com

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