香港で人民元建て国債の販売が始まりました。表面利率は5年物3.3%、3年物2.7%、2年物2.25%で、中国本土で発行する国債よりも高い金利設定になっています。販売対象は機関投資家および個人投資家で、外国籍の個人も購入可能ですが、香港居住者で元建て預金口座を保有している人に限定されます。日本居住者の方は残念ながら購入することができませんが、これでまた一つ、香港居住者になるメリットが増えましたね。
8月5日ブログ「香港投資移民制度について」でもご説明したとおり、香港では所得税・法人税ともに最大17%までしか課税されないため、日本在住の経営者や個人事業主の方にとって香港を拠点にビジネスをするメリットは大きいと言えます。
一定の条件を満たした日本人の方であれば、まず間違いなく香港の投資移民申請が許可されると思いますが、キューバ、北朝鮮、中国国籍保有者は申請することができません。しかし、外国籍を保有した中国人(Overseas Chinese)は申請可能です。では、彼らがどのように外国籍を手に入れるかというと・・・。
先日の上海出張の帰り、国営航空会社の機内誌の一番目立つ表紙めくりページで、写真の広告を発見しました。「投資移民加掌大」の加掌大はカナダという意味です。カナダの投資移民制度の申請条件は非常に緩やかで、80万カナダドル(約6,800万円)以上の自己資産を保有しており、その内40万カナダドル(約3,400万円)をカナダ政府に5年間無利子で貸し付けることで、投資移民ビザを得ることが可能となります。貸付金は元本保証されており、5年3カ月後に無利子で返還されるそうです。
80万カナダドル相当の資産を持った中国人は恐らくゴマンといるでしょうから、大陸在住の中国人にとっては、最初にカナダへ移住することが外国籍を取得する早道となります。いったん、外国籍を取得してしまえば、その後は、香港でもシンガポールでも自由に移動することが可能となります。
8月13日ブログで紹介した「カナダのランドバンキング」は、カナダ最大の経済都市トロント郊外の人口が増え続けることで、新規ベッドタウン予定地が値上がりすることを前提とした投資手法ですが、広大な国土を持ち、資源も豊富で環境豊かなカナダの人口が増え続けることに関して、一つの確信を持つことができました。
カナダに住んでいる友人から聞いた情報によると、カナダ人の国民性は隣国のアメリカとは大きく異なり、サブプライムローンのようなリスクの高い投資には手を出さず、身の丈に合った投資しかしない国民性なので、今後、金融危機が発生する可能性は低いだろう、とのコメントを頂きました。
こうした事情もあり、弊社が取り扱う金融商品はカナダ系金融機関のものが多くなっています。香港まで投資しに来て、なぜカナダ?と思われるかもしれませんが、香港はあくまでオフショア投資の経由地であり、投資マネーは安全な投資対象を求めて常に世界を駆け巡っているのです。そのための最適なプラットフォームを提供しているのが、香港の役割とお考えください。このブログの題名通り、マネーは巡るのです。狭い所にマネーを留めていては、効率的な運用をすることができません。
香港在住ファイナンシャルアドバイザー 木津 英隆 Email: hidetaka.kitsu@gmail.com
筆者ブログはこちら 香港FA木津英隆のマネーは巡る http://blog.explore.ne.jp/kitsu/

(シンセンスクエア)
|