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威尼斯皇冠假日酒店~Shenzhen Person~ 
投稿者: Webcrew_01 掲載日: 2009-4-8(3359ヒット)

世界的な不況の中、様々な産業で前向きに困難を乗り切ろうとする企業とそのトップマネージャーを紹介する企画として威尼斯皇冠假日酒店のジェネラル・マネージャーにお話を聞いています。観光を主力産業としたい深セン市と華南・香港地域のビジネス中心となる深センにおいてホテル産業が直面する困難や未来についてお答え頂きました。

ジェネラル・マネージャーであるデービッド・マッカム(David Markham)氏はジンバブエ生まれ。ホテル業界での経歴は25年以上とベテランであり、アフリカからヨーロッパ、中東など世界6カ国のホテルに勤務し、91年にIHG入社されました。中国においては北京、武漢、上海など中国国内のIHGホテルで経営に従事しており、08年にはIHGアジアパシフィック最優秀リージョナルジェネラルマネジャー賞を受賞されております。

一流ホテルマンとしてふさわしい風格をお持ちのマッカム氏は、お話にもウィットが富み、明るく和やかな印象で相手の心を掴む素晴らしい人物でした。では、マッカム氏とのインタビューをお楽しみ下さい。

質問 : 数年前、深セン市はハイテク、物流、金融、文化、旅行の5つの産業の発展に積極的に力を注いでいくと正式に発表しましたが、去年の終わり頃から深刻化したこの経済不況の中で今後深センの旅行産業とホテル産業はどのように発展していくとお考えですか?

回答 : 深セン市政府が発表した統計によれば、海外からの旅行者の数は去年と比べて大幅にダウンしています。一説によれば、去年と同時期で比較すると実に50%も落ちているというデータもあるようです。また訪問者数だけでなく、訪問者が深センで消費する金額にも大きな変化が見られます。私達のビジネスでは当然のことながら、宿泊費にどのくらい消費して頂けるのかが大きな関心となりますが、確かにこの不況の影響で各企業の出張予算などが大幅に削減されていることがホテル産業に大きな影響を与えることは否めません。実際、これまで各企業のトップマネージャーのホテル宿泊予算がこれまでの半分以下にまで削減されているという情報も報告されています。

私どものホテルは外国人客が数多く占めています。アメリカ、日本、韓国、西ヨーロッパからのお客様が主となりますが、こういったお客様の地域の経済状況は依然として回復の兆しはありません。従って、今年から来年にかけては、私達ホテル産業はかなり厳しい戦いを強いられることになるのは間違いないと思います。

質問 : 威尼斯皇冠假日酒店は深センのホテル業界で圧倒的な稼働率を誇っていますが、その秘訣は何でしょうか?

回答 : 大きく分けて理由は3つあります。1つは圧倒的に強いブランド力です。これはインターコンチネンタルホテルズグループ(IHG)と華僑城ブループ(OCT)がこれまでに築きあげた実績と密接な関係があると思いますが、そのブランド力を長い間維持する仕組みがなければ絵に描いた餅に過ぎません。

従って、強いブランドを維持するのに必要なのが2つ目の理由、即ちサービスクオリティーの高さです。このサービスクオリティの高さが稼働率の高さを維持する大きな要因となっていると思います。実は、クラウンプラザに宿泊するお客様の60%はリピートカスタマーです。なぜこれだけのリピーターを確保することができるのか?それには理由があります。私達は2001年からのオープン以来、お客様の細かい好みや要望などを全てデータベース化し、次回訪問された際にはそれらが当たり前のように用意されている、そんなサービスを徹底しております。

例えば、各国では異なる電源プラグが使用されていますね。最近ではノートパソコンを携帯するビジネスマンが少なくありませんが、海外からのお客様ですと中国国内用の電源プラグをお持ちになられていないことがよくあります。ですから海外から来られたお客様には中国国内用の電源プラグを用意しておくなどきめ細かな対応が求められます。この他様々な特殊な要望までを全てデータベース化し、次回宿泊される時にはそのお客様から要望がなくても前もって準備しておく体制を整えています。

そして3つめの理由ですが、これらの高いサービスクオリティを提供する人材の質の維持です。つまり高いサービスクオリティを実現するにはそれを提供する人材の教育が不可欠となります。私達のホテルでは社員に対して様々な研修プログラムを実施していますが、その研修により全スタッフがいかにしてお客様とよりパーソナルな人間関係を構築できるかを徹底して教育しています。お客様がチェックインしてからチェックアウトするまで、サービス業務に携わる全スタッフがお客様の名前を覚えて対応することはもちろんのこと、ありとあらゆる面で顧客満足度を高める努力を全社員に徹底しています。

質問 : リピート率を誇るクラウンプラザですが、不況の影響もありリピーターの確保と同時に新規のお客様の確保も重要になると思いますが、今年はどのようにして新規のお客様を惹きつけたいとお考えですか?

回答 : 私達のホテルではビジネスが目的で深センを訪問されているお客様が殆どを占めています。今後は出張で来られるお客様以外に観光で深センを訪問されるお客様にも当ホテルを利用して頂けるよう様々な試みも展開していきたいと考えています。

皆さんもご存じの通り、深セン市政府は観光産業を同市の五大産業として指定しており、今後の発展がより一層期待されています。IHGのパートナーであるOCTグループは深セン市で様々なテーマパークを運営しており、今後これらのテーマパークに遊びに来られる旅行客が増加するとなれば、当ホテルとしてはそこから新規のお客様を是非とも獲得していきたいと考えています。

また企業としての使命と関連しますが、当ホテルは事業の利益追求、従業員の幸せ、顧客満足以外に企業としての社会貢献を視野に入れた活動を推進しています。例えば、地球温暖化防止対策と地球の明るい未来を願い、世界自然保護基金(World Wide Fund for Nature、WWF)が先導して自発的な停電を呼びかけて実現した「アース・アワー(Earth Hour)」への参加も去年から積極的に行っていますが、こうした活動を通して皆様に当ホテルを改めて評価していただけることはとても重要ですし、また私達のスピリッツに賛同しこれがきっかけとなって新たなお客様になっていただけることもあるかもしれません。

質問 : 香港と深センが共同で巨大国際都市を構築していこうとする動きが年々活発になってきていますが、この先10年この地域はどのように発展していくとお考えですか?

回答 : 1984年に英国と中国の間で締結された香港返還協定によれば、1997年から50年後、つまり2047年には香港が完全に中国本土と一体化され中国の社会主義制度や法体系がそのまま香港にも適用され、香港は北京や上海などと同じ中国の一都市として発展してゆくことが想定されています。

しかし深セン市と香港との関係について言えば、2047年を待たずにマクロ経済的な視野でより一層緊密な繋がりを急速に構築していくだろうと考えています。その関係は米国のニューヨーク市と同市と隣接するニュージャージー州との経済的な繋がりに似たようなものになるかも知れません。つまり、ニューヨークが世界への発信地となって発展して来たように、香港もまた中国の一部として世界への発信基地としての役割を果たし、そして深センとの繋がりを持って大陸への玄関となり世界と中国の距離がより近くなるというシナリオが十分考えられると思います。これにより様々な相乗効果が生まれ、香港と深セン、しいては中国にとってそれぞれが勝者となれる大きな可能性を秘めているのではないでしょうか。

質問 : 毎日多忙なスケジュールをこなされているとお察しいたしますが、忙しい時間の中でプライベートな時間はどのように確保されていますか?また秘策などあればあれば教えてください。

回答 : そうですね。まずは優秀なチームを作ることがまず最も重要だと思います。優秀なスタッフで組織されたチームがなければ私が全てやらなくてはならず、それではとてもプライベートな時間を創出することはとてもできません。

それと、これはアジアの文化ではそぐわないかもしれませんが、欧米では出張の際に家族を一緒に連れて行って現地で仕事が終わればそこでプライベートな時間を楽しむということもあります。仕事をきっちりとこなした後に異国の地で家族とプライベートな時間を過ごすのにはまた格別な幸せを感じます。日系のビジネスマンにはなかなか想像しがたいことかも知れませんが、外資系では実はこんな裏技もあるんです。(笑)

多忙な合間を縫って今回インタビューにお答えいただいたマッカム氏に深く感謝をするとともに、和やかな雰囲気の中で貴重なお話が聞けたことは大変素晴らしいことでした。深センでのマッカム氏の余暇に付け加えることがあるとすれば、大変ゴルフがお上手だということ。現在、パープレー72という自己更新を続けているそうです。

(シンセンスクエア)

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