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続報:台湾地震後の通信復旧状況
投稿者: Admin 掲載日: 2006-12-29(4408ヒット)

台湾南部地震による海底ケーブルの断絶に伴う通信不具合の続報です。同地震による海底ケーブルの断絶に伴う通信不具合は28日(木)時点で各アジア地域での電話通信ネットワークの復旧作業が少しずつ進んでいるもようですが、海外ウェブサイトへのアクセスは今だ繋がりにくい状態にあります。

これに伴い、中国の大手電話通信会社中国電信社(China Telecom)と中国網通(Cina Netcom)がアクセスの改善と損傷したケーブルの修理を目的とした緊急策を開始したことを中国の信息(情報)産業部が昨日発表しています。

中国電信社は衛星と使用可能なケーブルを使用し、現在インターネット接続不具合の15パーセントほどが回復しており、国際ブロードバンドトラフィックは同日午前10時までに通常の60パーセントまで回復したと同社のスポークスマンが発表しています。

しかしながら、北アメリカ間のトラフィックは今だ改善されず速度は極めて遅い状態が続いているとのことです。

同社によれば、多くの損傷したケーブルについては殆んど前例がないケースのため、ケーブルの修理には暫く時間がかかるとしていますが、2,3日後にはブロードバンド速度を10~15GBまで回復できると話しています。

一方、中国網通は昨日正午、今回の地震で最も損傷が大きいとされる中国とアメリカ間のケーブルのトラフィックが6GBまで回復したと発表しています。また、同日午前10時には殆んどの国で電話サービスが復旧したとのことです。

ヤフーやMSNへの接続は28日の時点で今だ繋がりにくい状態にあります。オンラインアンケートサービスのsina.com.cnの統計によれば、28日午後5時の時点で48パーセントのインターネットユーザが海外のウェブサイトに繋がらず、これにより52.06パーセントが何かしらの損害を被っていると回答していることが分かりました。

韓国の固定電話およびブロードバンドサービス供給会社大手のKTは各通信会社が共同で使用している6本の海底ケーブルが27日(水)に断絶されたと発表しています。同社によれば、殆んどの電話サービスは復旧しているがブロードバンドサービスは一部のクライアントで使用できない状態が続いていると話しています。

一方、台湾では国際電話サービスは今だ復旧のめどが立たない状態にありますが、国内の電話サービスは一部で回復しつつあるとのことです。また、為替取引サービスも復旧し通常取引が行われています。

東南アジア大手電話会社シンガポールテレコミュニケーションズのスポークスマンChia Boon Chong氏は各サービスの復旧は着々と進みつつあると話しています。

今回の通信不具合について専門家達は、各地域の殆んどのケーブルネットワークが震源地となった付近を同じ方向に進んでいる事実を指摘しています。米国ワシントンD.C.を拠点とする通信コンサルタント会社コミュニケーションズネットワークス社の社長Frank Dzubeck氏は、「同じ問題を繰り返してはならない」とロイター通信の記事で語っています。

同氏は、今後議論の焦点が平行化(Parallelism)に集中していくとコメントしており、「同じ場所に全てのケーブルを敷設するのは極めて危険なことからラインの多重化が不可欠だ」と訴えています。

また同氏は、2001年の爆発的なインターネットブロードバンド化の流れに伴い、多くの通信会社が巨額を投じて当時地震による影響が少ないと主張していたルートに海底ケーブルを敷設していたと話しています。

地震による影響が少ないとされてきた海底ケーブルの殆んどが今回の地震により断絶されてしまったことについて、今後各通信会社がどのような見解を発表するのかが注目されることになりそうです。

いづれにせよ各政府、各通信機関は今後このような問題が起きることのないよう新たな対策を強いられることは避けられず、これにより中国から海外ウェブサイトへのアクセス状況が以前より改善されるかどうかも注目されることでしょう。


(シンセンスクエア)

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