シンセンスクエアトップ » 銀行
紙くずとなるか?人民元市場開放
投稿者: Admin 掲載日: 2006-11-27(10309ヒット)

ページ: (1) 2 »
2001年に世界貿易機関(WTO)に加盟した中国は同機関で公約した中国金融セクター開放の一環として外資系銀行が中国国内でも人民元の取引が行えるようにする新たな法律を12月11日から施行すると国務院法制弁公室の副ディレクターSong Dahan氏が今月16日に記者会見で発表しました。

現在中国国内にある外資系銀行は人民元の取引が中国企業のみに限定されており個人は取引の対象とされていませんでしたが、今回の新しい法律が施行されることにより外資系銀行は個人客を対象とした預金業務やクレジットカードの発行、資金の貸し出し、その他個人または法人を対象とした人民元および外国貨幣の取引が可能になります。

今回の記者会見で発表された内容の中で最も注目されたのは、外資系銀行がローカル銀行との合弁という選択肢を持って人民元の取引を可能とした点です。これにより外資系銀行は中国市場への参入や法的条件のクリアがより容易になることが予想され、今後は外資系銀行が盛んに参入する可能性がより現実的なものとなっていくことが考えられます。

これらの業務を外資系銀行が行うにはいくつもの条件が課せられますが、まず外国資本または合弁銀行が中国国内で人民元の取引を行うためには最低10億元(1億2700万USドル)の資本金が正式に登録されていなければなりません。

新しく施行される法律によれば外資系銀行は様々な形態により中国国内で業務を遂行することができるようになります。具体的には合弁、あるいは支店や代理店などシンプルな形態といった選択が可能になります。

但しこれらの形態にはそれぞれ異なった条件が求められており、ローカル銀行との合弁として運営する場合は個人客から預かる預金の制限は特に設けられていません。一方、中国に支店のみを設立している外資系銀行が個人に向けた人民元業務を行う場合は1口最低100万元以上の定期預金に限り認められることになります。

2001年に中国が世界貿易機関に加盟して以来中国国内の外資系銀行の数は増加傾向にあり、またそれらの商的視野はどんどん広がりつつあると国務院法制弁公室の副ディレクターは語っています。

事実、各外資系銀行は中国本土の金融セクターがグローバルに開放されることを心待ちにしています。英国ロンドンを拠点とする中国スタンダードチャータード銀行(Standard Chartered Bank)のチーフエクゼクティブKatherine Tsang氏は、中国市場でローカルと合弁できる機会を積極的に模索していた同銀行としては今回発表された内容について大変喜ばしいことと受け止めていると話しています。

同銀行は中国の銀行規制機関に対し、ローカルで合弁支店を設立するために必要な申請と人民元の取引許可の申請を今月16日朝に行っています。同銀行が申請した16日は政府が開いた記者会見で発表された新たなルールが公になった時期とほぼ同時期であり、正式発表前から同銀行が周到な準備を進めていたことが伺えます。

このようにこの新しい法律はローカル銀行に課せられてきた数々の規制条件、更にはそれ以上の厳しい制限を受けることになるものの、今後は外資系銀行が人民元の業務を行うことができる画期的な革新となると一般的には考えられているようです。

この法律は中国が世界貿易機関に加盟してから丁度5周年を数える来月11日(12月11日)から施行されることになりますが、これにより中国は同国の金融セクターを世界に開放する第一歩を踏み出すという認識が金融業界での一致した意見となりつつあります。

HSBCもまた中国本土市場に同銀行のビジネスを拡張することに対する大きな期待感を表明している銀行の一つです。中国HSBCの最高経営責任者(CEO)であるRichard Yorke氏は、同銀行がこれまでに各国でローカル銀行と合弁で設立してきた経験により中国初の外資系合弁銀行となれることを疑わないとコメントを発表しています。

また同氏はローカル銀行との合弁により中国本土で更なる金融ネットワークとサービス領域の拡張が可能となり、また同銀行の人民元による融資能力が中国本土のクライアントにとって多大な利益をもたらすと信じていると話しています。

公式の統計データによれば、外資系銀行は中国で合計37の金融機関を設立しており、そのうちの7つが深センに事務所を設けています。この数は中国国内にある都市で2番目に多く、これら外資系銀行の2005年末時点での総資産はローカル金融機関総資産の実に7.64パーセントに値するという報告があります。

深セン金融規制局のチーフオフィサーYu Xuejun氏は、深センの金融セクターが今回の金融改革の中で外資系銀行から専門的知識を学び、海外の質の高い金融サービスを吸収して提供できるよう、またこれまでの型にはまることなく競争に打ち勝つだけの能力を身に付ける機会が得られることを期待していると話しています。

<この記事は2ページで構成されています。続きを読む際には下にあるページ番号をクリックしてください。>
ページ: (1) 2 »

おすすめ特集
過去の関連記事
過去関連記事なし

株式会社ウェブクルーチャイナ

運営会社利用規約プライバシーポリシーご利用環境広告掲載募集リンクについてよくある質問厳選リンクサイトマップ