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紙くずとなるか?人民元市場開放
投稿者: Admin 掲載日: 2006-11-27(6064ヒット)

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一方、画期的なルールが絶賛される中で、慎重な意見を述べているトップエコノミストもいるようです。中国の金融セクターを外界に開放することにより同セクターの更なる改善が示されないばかりか金融システムそのものが崩壊する恐れも否定できないとして、中国政府は慎重に改革を進めていかなければならないとする意見も少なくありません。

シティーバンクの開発&調査センター(シンクタンク)で金融リサーチ機関のリーダーを務めるXia Bin氏は、中国の金融セクターは巨大だが強固ではないことを強調し、外界に開放するなら急速に行うべきではないと警告しています。

同氏は公式の金融ニュースの記事の中で今回の中国金融セクターの開放政策でなぜ多くの条件や制限が設けられたのかには様々な理由があると話しています。

また同氏は中国が制限があるとしながらもWTOでの公約に基づいて外資系銀行に人民元取引市場を来月から開放したとしても、それ以外の多くの金融セクターは部分的に外界から閉められた状態にあることを指摘しています。

その例として同氏は中国の証券業、保険業、国債業などを挙げてこれらは依然として手付かずの状態にあると話しています。

仮に国内銀行への多額の出資を外資系に許した場合、それによって事実上の資本勘定自由化が現実化し、その後は市場の力により人民元の価値が左右される事態に陥ることも考えられると同氏は語っています。また同氏はこうなってしまったら中国の金融システムが崩壊するまでそう時間はかからないだろうとも話し、今後中国の銀行は更なる革新と競争力を身に付ける努力を強いられることを強調しています。

外資系銀行による大規模な中国金融セクターへの参入はこれまでにも強く求められてきました。彼らの中国金融市場への参入を許可する新しいルールは中国全土で多岐にわたる金融ビジネスの許可申請を可能にしましたが、各外資系銀行はこれ以上の参入を切望しており、2001年に中国がWTOに加盟した際に公約した金融分野以外でも国内金融機関への資本参加を懇願していることをこれまでにも中国政府に伝えています。

現在の法律では一定の規制がかけられており、例えば1行の外資系金融機関がローカル銀行の20パーセント以上を取得することを禁じています。また1ローカル銀行に対する外資資産額は最高25パーセントまでと定めてられています。

China Dailyは23日に同紙上で中国政府は外資系銀行がローカルの金融機関との合弁銀行として中国の人民元取引市場に参入する際に伴う痛みをいかにして和らげるかを問う詳細内容がまもなく発表されると伝えました。

同紙によれば中国金融規制機関はローカルと合併した外資銀行に対し、貸し付け額の増加に伴う銀行の預金額の条件を向こう5年間は厳しく要求しないとしています。

先週新たに発表された外資系銀行を規制する修正法案については11月末にもその詳細例証が明らかにされると同紙の英文版では伝えています。

西洋諸国の外資系銀行の間では、彼らが単なる外資系支店から合弁銀行へと形態を変えるのであれば、中国政府は金融機関に課せられる貸付対預金割合の厳しい条件を一定の期間猶予する案を示してきたと考えているようです。

銀行規制法によれば、外資系金融機関が完全な人民元業務を市場規模2兆USドルとも言われる中国人個人向け業務市場で行うにはローカル銀行と合弁し、かつ国内銀行に課せられているのと同等の規定ノルマを満たす必要があります。

これについて上海を拠点とする銀行の上役(匿名希望)は、中国政府がローカル銀行との合弁を強く推奨していることから形態を移行する過程で政府による何らかの支援策が打ち出されると理解しているとのことです。また、この上役は早くも今週には導入ガイドラインの詳細が明らかにされるのではないかと話しています。

この他の特別猶予規定として、外資の合弁金融機関は本来なら1クライアントに対しその金融機関が保有する資本の10パーセント以上を貸付することができない規制が適用されますが向こう3年間は猶予されることになっています。

ちなみに現在は外資系銀行が1クライアントに対しその金融機関が保有する資本の25パーセント以上を貸付することができない規制がかけられています。

今回の新しいルールが施行されることで肯定的な意見や否定的な意見が世界中で紹介されていますが、いづれにせよ中国の金融業界歴史上のターニングポイントであることには間違いありません。

2008年に予定されている北京オリンピックに伴い、各外資系金融機関はこぞって外貨を投入しそれを人民元と交換して様々なプロジェクトを立ち上げることは必須です。その中で人民元の価値が過剰に加熱し政府がコントロールできない状態に陥った場合、1997年に起きたアジア通貨危機の二の舞となる可能性も否定できません。

その時に保有していた人民元がただの紙くずにならないように政府や各金融機関関係者のみならず、私達一人一人が先見の目を持って行動し決断することが求められる時代に突入した言えるのではないでしょうか。


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